64ビットWindowsの環境を対象に、64ビット環境に対応したコードが生成できる Visual C++ を利用してコンパイルを行う。
スタートメニューから「Visual Studio xxxx」フォルダを開く。
※ xxxx の箇所は 2022 等のバージョンもしくは Tools が入る。
2024年10月現在、myFITの「ドキュメント」にある「Visual Studioインストール手順」に従ってインストールした場合、xxxx は 2022 で「Visual Studio 2022」フォルダとなる。p>
開いた「Visual Studio xxxx」の項目にある
x64 Native Tools Command Prompt for VS xxxx
を選択し、起動する。
※ 64ビットWindowsでない場合は x64 でないものを起動する。
このコマンドプロンプトでは、cl コマンド (cl は シーとエル) によって、Visual C++ にCプログラムのコンパイル・リンクを行わせることができる。
※ カレントドライブ・カレントディレクトリは、作業用のフォルダのことだと考えてよい。上記手順で開いたVisual C/C++用コマンドプロンプトでは、Visual Studio の特定の場所が作業フォルダになっている。
コマンドプロンプトを開いた場合
まずは、/D オプションをつけた cd コマンドによってソースファイルのあるドライブおよびディレクトリをカレントドライブ・カレントディレクトリとする。
cd /D ソースファイルのあるディレクトリ
cd /D "ソースファイルのあるディレクトリ"
「ソースファイルのあるディレクトリ」は自分で全部打ってもよいし、エクスプローラでソースのあるフォルダを開きアドレスをコピーし、コマンドプロンプトに貼り付けてもよい。
例えば、ソースがC言語で書かれた「プログラム.c」という名前のファイルだとすると、
cl /Ox /W3 プログラム.c
というコマンドによって、ソースファイル「プログラム.c」がコンパイルされ、実行ファイル「プログラム.exe」が生成される。
※ /Ox オプション (大文字のオーと小文字のエックス) は最大限の最適化を行う指定である。
/W3 オプションは警告(warning)レベルを3に設定するもので必須ではないが、バグを見つけるのに有効な場合もあるので指定しておくとよい。
ソースがC++言語で書かれた「プログラム.cpp」という名前のファイルだとすると、
cl /Ox /W3 プログラム.cpp
というコマンドによって、ソースファイル「プログラム.cpp」がコンパイルされ、実行ファイル「プログラム.exe」が生成される。
※ オプション /EHsc が必要と言われる場合、そのオプションをつけてコンパイルする。
cl /Ox /W3 /EHsc プログラム.cpp
生成された実行ファイル「プログラム.exe」(カレントドライブ・カレントディレクトリにあるとする) を実行するには
コマンドプロンプトを開いた場合
プログラム
のように、単に .exe のないプログラム名を入力すればよい。
起動時にパラメータを指定する場合は、
プログラム パラメータ1 パラメータ2 (コマンドプロンプトのとき)
のように、スペース区切りで任意個のパラメータを指定すればよい。
なお、
プログラム > 出力ファイル名 (コマンドプロンプトのとき)
とすると、出力をファイルにリダイレクトし、後で中身を確認できる。あるいは、パイプを使って
プログラム | more (コマンドプロンプトのとき)
で、出力を確認することもできる。(q で終了)